 手書きキーボードの不思議な魅力

 iPad miniの手書き入力にはmazecというソフトキーボードアプリを使っている。iOS8の頃からあるアプリだが興味のなかった私は知らなかった。ソフトキーボードの中の1つだからテキストを入力するアプリでは必ず登場し「手書きキーボード」とも言われるらしい。手書き入力はキーボードやフリックで入力するのとは感覚が違う、ある意味原始的な作業だ。だからその分思考が自然に表現出来るのだ。キーボードで書くと言う事は所々でキーボードの操作に思考が途切れるが手書き入力にはそんな事はない。タイピングに慣れていても同じだと思う。キーボードは左脳で手書きは右脳だなどと言われるがその真意は明らかでない。が左脳派は論理的でデジタルを好み几帳面と言われ右脳派は感覚的でアナログを好み想像の中で暮らしている。まぁ右脳派は子供っぽいと言うことだろうか。Macは右脳派でWindowsは左脳派と言われると何となく納得してしまう。

 本当はiPadの必要性や魅力がよく分からなくなっていた。iPhoneの画面を大きくしたデバイスで映画やドラマを観るのに快適だ、と言われて手に入れたが、まさしくそれだけのデバイスになった。iPadも一部の人たちの間では音楽に絵画にと活躍しているそうだがテキストの入力は苦手だ。大方は外付けキーボードのお世話になっている。便利には違いないがiPadの大きな画面でフリックするのは苦手だしオシャレじゃない。だんだん面倒にもなってMacに戻ってしまう。iPadは画面はデカイが所詮はビッグiPhoneMacの出来ることの内のわずかしか出来ない。そうして私の中でiPadが忘れ去られようとしていた。ところがiPad(6世代)の登場が大きかった。proでなくてもApple pencilが使える。それもiPadApple pencilの両方揃えてもiPad proが買えないくらいの値段で手に入る。世間ではあまり良い評判ではないがこの組み合わせを多くのユーザーに提供した功績は大きいと思う。私もこのコンビのお陰でiPad熱が再燃した。

 ついつい話がiPadApple pencilの事になってしまうが話はmazecである。mazecは手書きキーボードと言われるように、苦労して小さなキーボードに不器用な指で入力しなくても気軽に紙に書くように入力出来る。また手書きのままではなく即美しいテキストに変換する。この流れで上にも書いたように自然な発想で文章が書けるし忘れた漢字も候補で教えてくれるため辞書を引く手間もなく捗る。簡単にmazecの説明をする。

mazecの入力画面

入力するための機能は白い入力エリア以外は至って普通だ。しいて言えば細かい認識候補(…)をタップすると詳しく候補が表示され選べる。カーソルがタップして右左を選べる事そして画面に書いた文字が表示されるのでそのエリアを移動するためのスクロールバーがある。

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文字種の選択

変換する文字の種類を変更すると認識率が高くなる。漢字、数字、記号などだがほとんどはALLで賄う事ができる。

認識結果を訂正する

文字の区切りが間違っている場合、例えば「重力」が「動」になってしまった時には区切りを修正して直すことが出来る。ただこれは技に溺れた感があるので書き直すことを勧める。ないしは書き手の字の癖が原因かも知れないので下記の単語登録すれば認識率は高くなる。

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単語・字形・短文の登録画像1

 事前にそれぞれを登録しておくと変換効率が高くなる。

漢字の読み

書けない漢字は候補として表示されるので適切な漢字を選べば良いが読めない漢字は手書きで書いてやれば読みが表示される。

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mazecの使い方を書いてきたが「面倒だ」と感じるだろう。だがmazecは学習能力があるらしく使い手にどんどん馴染んでくるため、先の単語などの登録スキルを併せるとかなり強力な認識能力を発揮する。書き手もmazecもお互いに慣れて良い「手書きキーボード」になる。それにしても「手書きキーボード」とはよく言ったものでmazecには似合っている。というのはお気に入りのGoodNotesなど大抵の手書き入力アプリは直接ノートに書き込んでいく。手書きのままのGoodNotesや、テキスト変換するMyScript Neboなどがそうだ。だがmazecは通常のソフトキーボードと同じようにキーボードエリアがある。はじめは鬱陶しかったが短文を書いていくには軽快でちょうど良い。特にiPad miniにCrayonで書いていくなら1,000文字くらいなら快適に書ける。それ以上の長文になるとさすがにキーボードを使うしMacを使うだろう。要するに書き物する手段のデバイスやアプリなど1つに決めなくてもシチュエーションによって変化、順応すれば良いのだと思う。だから色んなデバイス、アプリをケースバイケースで使い分ければ良い。

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