 万年筆沼のほとりで我慢していたらインク沼に片足ハマってしまった

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 今ある万年筆のインクは青色ばかりです。カスタム74には色彩雫の月夜、カクノは紺碧がそれぞれコンバーターに入っていてプレピーにはオリジナルのブルーブラックカートリッジが付いたままになっています。やはりノートするには赤系の色もアクセントに欲しいところです。わざわざ赤色インクの万年筆を買うのも能がないので安い万年筆をもう1本揃えることにしました。1番安価なプレピーのコンバーター付きを追加します。コンバーターとペンで1000円弱なので、これくらいなら万年筆沼でもなく許される範囲でしょう。せっかくなのでプレピーはクリアボディにしてインクの色が見えるタイプにしました。透明なボディに赤いインクが透けて見えたら綺麗だろうと思ったからです。
 青色が色彩雫シリーズで綺麗な色なので気に入っていて赤色も色彩雫シリーズの中から選んでみることにしました。さすが色彩雫だけあって赤色系等だけでも躑躅秋桜、紅葉、夕焼けそして冬柿と5種類あります。万年筆に興味のない人でも色見本を見るだけでもウットリするような色味と名前です。赤色の中でも欲しい色は真っ赤ではなくオレンジ色に近い赤が見た目にも優しくていいかと思うので紅葉か冬柿が希望の色かと思いました。
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 さて例によってインクはamazonでお願いするのですが既にある月夜と紺碧は150ml入りのボトルを購入しています。青色インクは常用するインクですので150mlで良いのですが今回の赤色はポイントに使用するくらいの頻度なのでそんなには量が要らないと思われます。メーカーには50ml入りの小さなボトルも用意されているのですがamazonで購入する場合は小瓶の3本セットを選ぶ事になっています。好みの3本を選ぶと2000円くらいですがamazonで用意してある3本セットから選べば1500円とお値打ちになるので出来れば既製のセットから選びたかった訳です。(この辺りから様子が変になってきます。クリアタイプのプレピーが400円、クリアでなければ300円の万年筆に500円のコンバーターを取り付けてなおかつ今それに入れる1500円もするインクを用意しようとしています。どう考えたっておかしい。 ) 50mlの小さなボトルの3本セットはABCの3種類があってありがたいことにお目当ての冬柿がセットCにありました。セットの他の色を眺めてみると青色の天色と緑色の松露があってどちらも欲しかった色でした。
 無事冬柿のセットがあったので注文して本日午前中に届きました。プレピーとコンバーターは先に用意してあったのでインク待でおなかをすかしていました。急いで開封すると赤青緑の3色のインクの入った小さなボトルが化粧箱からお目見えです。この瞬間は3度目ですが毎回感動的な出会いです。オシャレな小瓶に美しく透きとおったインクが宝石のように輝いています。この色を見ただけでペンで書かれた文字の様子が想像されて急いでインクを充填して書いてみたくなります。しかしその前に苦手なコンバーターによるインク入れ作業を済ませなければなりません。もう何10回と繰り返していますが案の定、今回は親指と人差し指が赤く染まりました。※青色系インクよりも赤色系の方が水で洗い流しやすかった。
 インクが充塡できたので早速、試し書きしてみました。プレピーは今回ニブにF(細字)を用意していましたのでプレピーとしては初めての体験になります。手持ちのプレピーはM(中字)で正直言って300円なりの書き心地でcampusノートあたりの紙に書くとカスレやすくMニブのくせに引っかかりが感じられました。今回はMよりも細いFなのでそういった症状が顕著に表れるかと思いましたが、全く逆でとても滑らかでカスレる事もなく大袈裟に言えばカスタム74のFニブで書いているのと変わらないくらいの書き味でした。これが同じプレピーかと疑うくらいですが、たぶんオリジナルのインクカートリッジは古典インクが使われていると聞くのでそのため粘度が高くインクフローが悪いためカスレたり引っかかるのかと思いました。その点今回の色彩雫は染料インクなのでスムースなインクフローが実現したのかも知れません。本来は万年筆と同一メーカーのインクを使うのが決まりですがこれだけ快適に使えるならば色彩雫が使いたくなるのも頷けます。色そのものは思っていたとおりの色で派手過ぎもせずオレンジのわりには落ち着いてマットな色合いです。プレピーとの相性もよく、とても気に入りました。
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 さて化粧箱にはもう2色、天色と松露があります。万年筆のコンバーターを使う利点にインクを自由に何度でも交換出来る事にあります。現在青色が入っていればそれをきれいに洗い流して新たに赤や緑のインクを入れればどんな色にも使えます。ただ入れ替えるたびに高価なインクを無駄にして(瓶に戻すのは品質上好ましくない)使うのも無駄ですしインクの充填作業が不得意な身として尚更です。天色は手持ちの紺碧に近い色で紺碧よりも水色な青色ですので急いで使うほどの事はありません。しかし松露の緑色は青に近い緑で公用には無理ですが普段使いには問題なく使えそうなので是非とも常時使える色の万年筆として用意したくなりました。
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 という事はです。松露を入れるコンバーターと万年筆がもう1本必要になったという事で早急に欲しくなってしまう訳なのです。なので、だから、つまり、また新たにカクノ万年筆とそのコンバーターを注文してしまったので次回はカクノと松露の出逢いについてご報告します。
See you tomorrow!

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