 LAMY Safariシャープペンシル0.5mmに4Bの芯をいれた

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 シャープペンシル、シャーペンの芯は製図を手で書いてた頃からHBと決まっていた。本来は書く目的の線によって太さや濃さが決められていたが筆圧やペンの傾きを利用してあらゆる線を1本のシャーペンでこなしていた。当然その現場では同じペンで文字も書いていた。シャーペンは子供の頃から常用していて大人ぶって2Hとか硬くて薄いペンで書いていた事もあった。だからその延長で図面も文字もそういったシャーペンで書いていた。絵を描くようになってはじめて2Bのシャー芯になった。HBでは硬くて紙に傷をつけて溝になってしまうので少しでも柔らかい芯で描くようになった。鉛筆画の場合は広い範囲に色をつけたりするので濃くて柔らかい芯の方が濃淡がつけやすくて描きやすかった。そして最近、万年筆を使うようになってまた好みが変わってしまった。
 どんなものにも良いもの悪いものはある。政治や企業の構造または住宅や車などの製造品一般は一応法律に基づいて良い悪いが決められている。では絵画や文学、音楽などの良し悪しは何で決められているのだろう。誰かさんが勝手に良い悪いを決めて、多数の人が賛同すれば良いものだと抽象的に決められているだけに過ぎない気がする。
 ものごとを判断するのに良し悪しともう一つの尺度がある。好き嫌いだ。好き嫌いに決まりはないので好きなものは好きなのであって嫌いなものは嫌いなのだ。これについては他人は関与することの出来ない世界でそれを趣味と言う。趣味は感性であり情緒なので他人に教えられることでもないし強制もされない持って生まれた個人のセンスだ。
 ブログみたいなものを書いていると文具やガジェットについて感想を書くこともある。アフィリエイトしているわけではないけれども好きな製品について紹介する事もある。ここで迂闊にもその製品を良い悪いと決めつけてしまう事がたまにある。これは大きな間違いで好きか嫌いかを言うべきだと思う。ここの所を自分もよく間違えるので気をつけるようにしている。
 いつものように前置きが長くなってしまった。ここのところのブログで万年筆やボールペン、シャーペンなどについてアレはいいとかこれはダメだなどと勝手なことを書いている気がする。あらためて誤ってしまおう。どんなものでも好きならいいんだ。そしてそんな趣味でもいつだって180度好みは変わる。と言う事でシャーペンの芯に4Bを使う事にした。今まではボールペンも万年筆もカリカリ極細が好みでそのためには用紙つまりノートまで変えてしまう勢いだったが少し太めと言っても細字のFニブだが、を使うようになってその筆圧要らずでヌルヌル書ける心地よさに好みが全く逆になってしまった。挙げ句の果てにはシャーペンまで同じような書き心地を求めるようになってしまった。
 ロルバーンノートにランドスケープモデルがあってステーショナリーディレクターの土橋正さんが監修された「考える」ためのロルバーンノートだ。あるインタビューで土橋氏は

黒鉛芯の筆記具は、筆圧を変えるだけで、良いアイデアなのか良くないアイデアなのかを書き分けられるんです。すごく良いアイデアがあれば強くグリグリと書いて、そこまで良いという自信はないけど「とりあえず書いてみよう」というときには薄く書くなどと、黒鉛芯はニュアンスを表現できる。

 このようにロルバーンノートと黒鉛芯の筆記具について語ってみえた。1度は鉛筆を使って挑戦したが鉛筆のメンテなどの理由で上手くいかなかった。そこでシャーペンでもやってはみたがどこかイメージが違うようでこれも挫折した。
 先日久しぶりに鉛筆画を書いた時にシャーペンを使った。鉛筆画は流石にシャーペンではキツかった。鉛筆で描くならクロッキーペンがいるなと思った。そう言えばロルバーンランドスケープの記事にも黒鉛芯と書いてあったがクロッキーペンを使ってノートに書くのは無理だろうから芯だけでも柔らかいタイプにしたらどうだろうと思った。調べたらシャーペンの芯も普通に4Bまである。今まで2Bだから2段階blackの数が多いのだから柔らかくて濃い黒色なのと太さは0.5mmがあるので用意してみた。試し書きをしたばかりだがこれが思いの外、気持ちが良い。筆圧もほとんど要らずにスルスルと書ける。まだ絵は描いていないがこの柔らかさと濃淡の表現力は絵を描くのにも適しているはずだ。ノートに文字を書いた時、また走り書きした時の軽快で思考を妨げない書き心地には驚いた。
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 結局、人の好みなどは簡単に変わってしまう。今は万年筆に凝っているから全てがそうあって欲しいと思ってしまうのかも知れないし、ある日また突然それらに拒否反応を示すかもしれない。今は0.5mm4Bのシャーペンの芯がとても気に入っている。
See you tomorrow!

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