キャップレス万年筆がほしい [マットブラック][キュリダス]
使いたいときにすぐ書ける万年筆、それがキャップレス万年筆だ。メーカーによってはノック式万年筆とも言う。
万年筆の弱点は使いたいときにキャップを外さなくてはいけないことと、逆にそのキャップを外したままにしておくとペン先が乾いて書けなくなってしまうことだ。この両方を解決したのがペン尻をノックするだけでペン先を出したりしまったりできるキャップのないノック式万年筆だ。
万年筆の利点は柔らかな書き心地の良さ、これに尽きるだろう。その筆圧いらずの優しい書き味がキャップを外さなくてもすぐに使える魔法の万年筆がノック式万年筆だ。しかしインクの漏れやペン先の乾きなどの心配から使うのをためらう万年筆愛好家も多い。
ボールペンで書くときの硬い感じが嫌で万年筆にかえた。それでも普段使うには勝手が悪くメモなどにはボールペンを使うことが多かった。ノック式万年筆も存在は知っていたがキャップを外して書くという古い固定観念にとらわれ敬遠してきた。
春に思い切ってノック式の万年筆であるプラチナ万年筆のキュリダスを買ってみた。定価が7,000円と万年筆のわりには安い方だ。その代わりペン先は鉄製である。はじめてのタイプの万年筆で興味もあったのでノックを繰り返して書きまくった。書き味は鉄ニブらしく硬いがサイズをMにしたので紙の上では滑らかにうごいた。書きたい時にはノックして書き済んだらノックして収める。この繰り返しだが面倒ではなく書くことにある種のリズムが生まれて筆記がすすんだ。
思った以上に快適な使い心地と書き心地のキュリダスに満足している。不満は殆どないのだが欲を言えばデザインで、全体的には気に入っているのだがノック部分が長すぎることと軸の仕上げと重さが軽すぎることだ。同じ樹脂製の軸でもキャップ式のカスタム74あたりと比べると質感や風格のようなものに欠ける。価格デザインともに軽快さを狙ったと思われるキュリダスにはベストなのだろうが、とっておきの一本で常用しようと思うとやや物足りなく感じてしまう。物欲が満たされないとでも言おうか。
パイロット万年筆にノック式万年筆のキャップレスがある。キャップレスのマットブラック モデルが欲しかった。ただ初めてのキャップレスへの不安と価格もキュリダスの倍以上する。使える自信がなかったので諦めたのだが金ニブとつや消しの黒いペン軸への憧れは増すばかりだ。パイロットのキャップレス マットブラックは発売開始から10年以上経っており未だに高い人気を保っているようだ。ノック式の万年筆として構造上や品質においても間違いはなさそうだ。
キュリダスを3ヶ月使ってノック式万年筆の快適さや必要性が理解出来たので、これから長い間使い続けるのに相応しいノック式万年筆にキャップレス マットブラックを選んでみよう。
See you tomorrow!
パイロット万年筆のキャップレス マットブラックは以前から欲しかったのだが上記の理由で買えずにキュリダスになった。しかしキュリダスの使い勝手がとても良いので少し上級のキャップレス マットブラックを使ってみたくなった。思ったのだが他にも万年筆はあるし、キュリダスが使えなくなってしまう。これからの万年筆のローテーションやシフト体制を見直さないと不遇な万年筆が出来てしまう。そんな事を考えると決心が揺らいでしまい、ここに書くことで自分の背中を押そうとしているのであった。
はじめてのノック式万年筆キュリダス [前編] - tomi_kun’s diary
はじめてのノック式万年筆キュリダス [後編] - tomi_kun’s diary
ノック式万年筆キュリダスの秘密 - tomi_kun’s diary