Winsor&Newton-一房の葡萄

写真は十年の間 使い続けている絵の具箱と色んないろの絵の具です ひとつ一つの絵の具は2*1.5*1cmの小さなケースに入っています 僕は写真のWinsor&NewtonとRembrandtを選んでいます 前者は英国製 後者は和蘭製です
国産にもホルベイン等優秀な絵の具もありますが使ってみると明らかに輸入された製品の方が優れている様に思います下に有島武郎一房の葡萄の一節を載せましたが この中に出てくる絵の具がWinsor&Newtonであると言われています絵画に限らず音楽 書道など才能と努力が必要なのは言うまでもありませんが出来得る範囲で良い道具を使う事も上達するために大切だと思います


「僕は小さい時に絵を描(か)くことが好きでした。(中略)覚えているだけを出来るだけ美しく絵に描いて見ようとしました。けれどもあの透きとおるような海の藍色と、白い帆前船などの水際近くに塗ってある洋紅色とは、僕の持っている絵具ではどうしてもうまく出せませんでした。(中略)
 ふと僕は学校の友達の持っている西洋絵具を思い出しました。(中略)ジムというその子の持っている絵具は舶来の上等のもので、軽い木の箱の中に、十二種の絵具が小さな墨のように四角な形にかためられて、二列にならんでいました。どの色も美しかったが、(中略)ジムは僕より身長が高いくせに、絵はずっと下手でした。それでもその絵具をぬると、下手な絵さえがなんだか見ちがえるように美しく見えるのです。」

全文はこちらで読めます
http://www.aozora.gr.jp/cards/000025/files/211_20472.html

follow us in feedly