ミニマリストというのが、もてはやされている現代です。そもそも、ミニマリストとは何なのだろう。ケチな人なのか、それとも所有物を持たない人のことでしょうか。
ミニマムとミニマルという言葉があります。広辞苑には次のようにあります。
ミニマムとは「ミニマム」 (minimum) 最小単位、最低限、最少量。
ミニマルとは「ミニマル」 (minimal) 必要充分な量、可能な限り少ない量。
必要最小限のものしか持たないシンプルな生活を「ミニマルな生活」、それを実践する人を「ミニマリスト」と言います。対してミニマムな人という言葉はないようです。ミニマムという言葉は絶対量を数字で表しビジネスライクな言葉であってこれに対して「ミニマル」(minimal) は、量だけでなく、「質」を表します。また、「ミニマル」は相対的です。
ですから大まかに「ミニマム」は法律などビジネス関係に「ミニマル」は日常生活で使われていると言うことができそうです。
ミニマムライフ は、絶対量を示します。数式で使うのは、つねに「ミニマム」です。例えば、最低賃金「minimumミニマム wage」です。法律で定められたミニマムな賃金でそれ以下は違法ということです。
ミニマルライフとは余計な物や事にエネルギーを使わず、自分にとって最も重要なことに、自分のお金や時間や努力を集中して、自分なりに最大限に生きる、数量によってはかるのではなく質の高い人生を送る、ということです。
「ミニマム」ライフですと「最小限、最低限、最小範囲内の中だけで極めて小さく生きる」ということになります。意味が随分違います。
ミニマリスト気取りで、自分の必要量をよく考えもせずに、やみくもに物を捨てて限りなくゼロにしようとしている人がいます。どうやらミニマムとミニマルの二つの単語の意味をはき違えているようです。
逆に、間違ったそういう行為をミニマリズムと誤解して何も無いのがいいのなら、「己れ自身も断捨離してしまえ」とかいうような批判をする人もでてきます。ミニマルとミニマムの意味の違いをわかっていない典型的な例と言えます。
さて、今度買った私のiPad miniのミニはどちらなんでしょうね。大きさでは必要最少なミニマムで性能はこれまでのminiのなかでも最も高品質なミニマルなミニです。しかし手元にはiPhoneやiPad、iMacなど沢山あるのにどうなんでしょうね。
See you tomorrow!