道に迷ったトイ・プードル

日曜の朝実家を訪ねて来た娘が外から呼ぶ声がします。いつもなら勝手に上がってくるのに何かあったのかと庭に出てみました。するとそこに茶褐色の猫のようなものを抱いた娘がいました。よく見ると小さな犬のプードルのようです。うちにも体重8kgのミニチュア・シュナウザーがいますがそれよりも小さなトイ・プードルでした。車で来る途中にうちの側の道路をウロウロしているところを危険なので連れて来たそうです。周囲を見回しても飼い主は居なかったそうです。

犬はトリミングしたばかりのようで綺麗に整えられシャンプーの香りがします。体重は3kgほどですが健康そうな雄でした。たいへん人懐っこくてなきもしない大人しい犬です。ただ困ったことに首輪がついていないので飼い主がわかりません。

初対面なのに足に纏わりついたりつぶらな瞳で見つめられると情が移りそうです。そうも言っていられないのでうちの犬のリードを着けて近所をきいて回りましたが見つからないので警察に電話で相談しました。日曜なので動物病院が休みなのと保健所は恐いのでやめました。

30分もしないうちに警察官が2人来てくれました。人懐っこい犬は警察官にも戯れてすぐに馴れます。保護した状況などを聞かれて今後の対応について確認されました。

「もし飼い主が現れなかった場合に飼う気はありますか？」

すぐ浮かんだのは「殺処分」です。当然ですがいつまでも警察署で預かってくれなくて保健所に移動され一定期間後(長くて1週間、短くて3日ぐらい)処分されてしまいます。うちには既に犬がいるので飼うのは無理で仮に引き取って里親を探すのも大変そうです。
ここは割り切って警察に任せることにして「一時預り書」にサインしました。