 マイナンバーカードが交付されたけれど

 マイナンバーカードは未だに持っていない。特別な理由は無いが何となく国の言いなりに裏で管理されるような気がして作らないでいた。

マイナンバーカードのメリット

1.コンビニで住民票や印鑑証明が受け取れる
2.電子確定申告に必要
3.オンライン手続きで本人認証が出来る
4.運転免許証の代わりとして身分証明書になる
 これらのメリットのどれをとっても自分が恩恵を受ける事はない。国民の立場から考えると国が医療・保険関係と収入・資産を一括管理することによって税や保険料等の徴収を確実に取りこぼしなく行うための制度としか思えない。これでは国民にとってはマイナンバーカード化する事は百害あって一利なし、な気がしてならない。
 しかし政府はマイナンバーカードへの移行を進めるためにマイナンバー「通知カード」の廃止を5月25日に実施する事を決定していて今後は「通知カードの新規発行・再交付」と「通知カードの住所や氏名などの記載変更」が出来なくなる。5月25日以降は、個人番号の通知は、通知カードに代わって、「個人番号通知書」により行われることとなる。この「個人番号通知書」は通知カードとは異なり、“マイナンバーを証明する書類”としては利用できない。“マイナンバーを証明する書類”が必要な場合には、マイナンバーカードまたは住民票の写し(住民票記載事項証明書)を提示しなければならなくなる。
 こういった流れに加えてなによりも、いち早く特別定額給付金を受け取るためには変なプライドを捨ててマイナンバーカードを取得することに決めた。そしてWebでマイナンバーカードの交付申請の仕方

マイナンバーカードのオンライン申請は5分程度でできるよ! - その他

を参考にしてタイトルどおり5分で申請を完了したのが5月5日だった。かれこれ一月が経過して6月4日に交付通知書が届いた。一月の間、国からも地方自治体からも何の連絡もなかった。ネットの申請が届いているのか、書類の不備がなかったか、といった不安はあった。短気な人なら心配になって返事があるまで同じ申請を何度もするだろう。事実そう言った理由でも国側の処理に遅れを生じさせているようだ。逆にマイナンバーカードを既に取得していた方々においても給付金申請にカードリーダーが必要だとか、先程と同じで受理されたかどうかの確認が取れないための二重、三重の申請されるため、こちらも事務が滞っているようだ。また地方自治体に任されている申請書の様式にも理解しにくい表現のある自治体もあるようで酷いところでは書き方の違いで給付金を辞退する申請になってしまうケースもあるらしい。
 4年も前に導入したマイナンバーカード制度だがカードの取得率は今年4月現在で16%でしかないようだ。国はこの現状をどう捉えていたのだろう。たまたま不幸な今回の新型コロナ対策のためにカードが必要になりそう(マイナンバーカードが無ければ給付金が受け取れないと思った)なので止むなく申請した人が大多数だろう。
 結局マイナンバーカードが届いていなかったので5月22日には郵送で特別定額給付金申請は済ませてある。がこちらも申請用紙が届いたのが5月22日だ、遅すぎる。安倍のマスクに至っては6月3日にどこかの量販店のチラシのようにポストに入っていた。
 今回のアベノマスク、特別定額給付金などの発案は良いと思う。しかし実施されるまでの行程や時期そして内容がサービスを受ける側にとっては複雑で遅く内容までもお粗末な展開だ。一生懸命に推進してきたマイナンバーカードにしても今回の事件で一気に見直され称賛されるべきサービスになるはずだったのではないか。
 こういった行政の不手際があると国は、急なことだから時間が無いから、精一杯努力をした。と言う。しかし民間ではどんな職種でも忙しかったからとか時間がなかったからと言う言い訳は通用しない。そんなプロジェクトはすぐ潰されるか他の出来るテームに任せて完全な仕事として完成させる。どうも国のやり方は甘いというか世間知らずで幼稚としか言いようがない。加えてスピード感のなさは人が必要としている正にそのタイミングを外しており救いようがない愚策にしてしまった。もう2月早かったら、と思う。
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 いま、市役所のロビーで予約時間を待ちながらこの文章を書いている。市役所の1階はマスクをした人々で密であり、その真っ只中でもう必要なくなったマイナンバーカードのためにじっと待っている自分がいる。何やってるんだろうなぁ、と、ちぐはぐな自分にため息した。
See you tomorrow!

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