 ノック式万年筆キュリダスの秘密

 万年筆の良いところはたくさんあります。
1.書き味が滑らかで筆圧が要らないため疲れない
2.書いた文字が綺麗に見えるのと持ち主の書癖でペン先が育つ
3.好きなインクを使えて交換もできる
4.手入れをすれば長い間(万年)使えるので愛着が持てる
などなど気に入っているところはあげたらキリがありません。しかし万年筆の弱点も当然あります。万年筆が、もっとも不便なところはキャップを開けたり閉めたりしなければいけないところです。万年筆を使うのには、この原始的な儀式が必ず必要になります。面倒ですが怠ればすぐに万年筆で文字を書く事は出来なくなります。万年筆を使おうと思っても、その手間が面倒で敬遠してしまう人が多いと思います。

 まえからノック式やキャップレスの万年筆がある事は知っていました。しかし万年筆というものは、使うたびに毎回厳かにキャップを外して心静かに書き始めなければいけない筆記具です。だからキャップの無い万年筆など邪道だと思って敬遠していました。そんな私がノック式のプラチナ万年筆キュリダスを使いはじめて1週間経ちました。今まではボールペンを使っていた筆記作業をすべて万年筆で行っています。文筆は肉体労働ではありませんが頭の中で思考した事柄を文字に変換したものを紙の上に書き移す作業は、滞りやストレスが無いほうがスムーズに行えます。気に入った書き心地の万年筆やインクを使えば尚更です。せっかく文字を書くという作業をするのならば体や気持ちに優しい好みの筆記具を使うと精神衛生上にも良い影響が現れると思います。そしてノック式万年筆を使うようになると突然アイデアが閃いた時にでもボールペンやシャープペンシルと同じようにノックするだけで書き味のよいお気に入りの万年筆で直ぐに書き残せるのです。書き終わってもキャップをする必要はありません、もう一度ノックするだけでペン先は大切に格納されます。

 キュリダス万年筆にはプラチナ社のブルーブラック古典インクカートリッジが付属してきました。鉄ニブの万年筆は古典インクを使うと錆びやすいと言われていましたが同じ鉄ニブ万年筆のプレピーにも採用しているところを見ても問題はなさそうです。またプラチナ万年筆は、ほとんどの万年筆に独自のペン先保護機能であるスリップシールによりインクの乾きを抑えています。キュリダスはノック式なのでスリップシール方式ではありませんがニブを収納するカプセルに軟質素材を使用し、この素材がフタ部と密着することで高い気密性を確保しています。スリップシールには劣りますが、メーカー測定によれば、半年程度はインクをサラサラに保つことができるといいます。実際のペン先とそれを格納する部分の構造は動画を観てください。

f:id:tomi_kun:20210416102748g:plain

f:id:tomi_kun:20210416103525g:plain

 キャップレスやノック式の万年筆に対して誤解していたようです。インクの乾きはともかくインクがペンの外部に漏れ出すのではないかと言う不安もありました。しかしキュリダス は構造的にも精密に作られた安心出来る万年筆に仕上がっています。万年筆との新しい付き合い方を提供してくれるキュリダスを使って良かったと思います。キャップレスやノック式の万年筆に迷ったり、万年筆そのものに迷っているならキュリダスはお勧め出来ます。万年筆の世界が広がります。
See you tomorrow!

follow us in feedly