 キャップレス万年筆と色彩雫 深海の出会い

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パイロットのノック式万年筆 キャップレスを使っています。ほんとうはノック式なのでその機動性を活かして何処へでもどんな時にも携行してガシガシ使いたいところですがほとんどペンケースに収まったままです。そういった仕事はキュリダスに任せています。所有する唯一の18金ペンをだだくさ(方言)に使うほど図太い神経ではないので書き心地が楽しみたくなった時に使うようにしています。

そんなキャップレスにはパイロット社のインクカートリッジ ブルーブラックを使っていました。でもせっかくの18金ペンで書くことを楽しみたいならばキャップレス マットブラックならではの個性的な色のインクを使いたいと思いました。キャップレスにはcon-40のコンバーターを使います。インクは同社の色彩雫シリーズから選びます。色彩雫はインクの粘性が弱くサラサラした書き味でインクフローも潤沢です。ペン先のインクが出の渋い万年筆でも色彩雫を使うと良くなります。

色彩雫シリーズは24色ありますがその中でブルー系が好きです。いままでに月夜 紺碧 天色を使ってきましたが月夜がブルーブラックに近く定番色になっています。ただ松露というインクも好きでよく使うのですが松露は紺色に近い濃いグリーンなので月夜の紺色に少し黄色を混ぜたような色と似ています。だから今回は温かみのある月夜よりもクールなブルーブラックを選びたいと思います。

色彩雫シリーズにある深海というインクに興味があります。深海は書いている時にはブルーブラックで乾くと灰色がかった紺色に色が変化して言わばブルーグレイになるといいます。パイロットのインクカートリッジのブルーブラックは明るめの紺色が強く落ち着きのない色で乾いた後も明るい紺色が目に付きます。黄色の混ざった緑色を帯びたブルーブラックや明るいブルーを主張しがちなインクカートリッジのブルーブラックよりも無機質で堅牢なイメージの深海を使ってみることにしました。

深海をコンバーターcon-40に入れて書いてみました。やはり色彩雫シリーズらしいあっさりとした書き心地でインクカートリッジのような粘度は感じません。色は月夜とよく似ていますが月夜のようなマイルドなイメージはなく冷たい灰色を混ぜた紺色です。書いてすぐに水をかけてやると両者の色の組み立て方の違いがよく分かります。月夜は黄色を混ぜた紺色で 深海は赤を混ぜた紫寄りの紺色になります。

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当初 キャップレスはインクカートリッジで使っていこうと決めていました。気に入った道具には愛着がわきアレコレ触っている時間が楽しみになります。インクにしてもインクカートリッジなら0.9ml入っているけれどコンバーターにすると0.4mlしか入らずインクの補充の回数は2倍近くなります。しかしそんな時間も道具の状態や調子を知るための貴重な時間になります。かわいい万年筆にお気に入りのインクを入れて静かにノートに文字を書いていく充実した ひとときになります。

See you tomorrow!

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