 万年筆カクノのコンバーターに色彩雫の紺碧を呑ませた [PILOT][カクノ]

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 万年筆のインクである色彩雫の紺碧という青色が届いた。封を切って取り出された小さな瓶は美しい青色だった。それは前回届いた月夜よりも明らかに鮮明な青だった。まさに紺碧な青色だ。色ほど言葉で表現するのが難しいものはない。他の事なら何々のように青い奴、と表現できるが既に青が使われてしまっている。辞書を紐解くと

こんぺき【紺碧】 深みのある濃い青色。「━の空」 大辞林 第三版

とある。どうもイメージしにくい表現だ。ただの水色では無くもっと濃く吸い込まれそうな深い青色、南国の暑い季節の空の色、そんな真昼の空で真上に見える青い色が紺碧だ。ちなみに月夜を調べると

つきよ【月夜】〔古くは「つくよ」〕 月の照る夜。月の明るい夜。[季]秋。 大辞林 第三版

 月夜は辞書にあるとおり季語が秋になるので少し肌寒い秋の夜の漆黒に近い深い青だ。またインク色彩雫の月夜の場合は漆黒の黒の様な青色に月夜の黄色が混ざった温かみのある青色になっている。
 さっそく瓶の蓋を取ってコンバーターを使ってインクを吸い取る。ペン先を瓶に当てて傷付けないように、コンバーターに空気を吸い込まないように充分にインクの中にペン先を突っ込んで吸い取る。1度では上手く入らないので何度か繰り返す。今回は回転式のコンバーターなので頑張っても半分近く入れるのが初心者の技量の限界だ。ある程度充填できたのでペン先の余分なインクを小瓶の口の縁で落とし柔らかな布で綺麗に拭き取る。コンバーターの透明な容器の中で紺碧の青が確認出来る。慣れてくるとこの瞬間が病みつきになるらしいが初心者は手指がインク付きになる厄介な仕事だ。
 インクを呑んだ万年筆に装着されたコンバーターは万年筆カクノがスケルトンボディなので紺碧の青が外からも見えて美しい。準備が出来たのではやる気持ちを抑えながら紙に書いてみる。明るい青だ。思わず深呼吸をしたくなるようなそんな爽やかな青色だ。発色も良くインクフローも適当で書き心地はとても良い。今までの月夜のブルーブラックとは全く印象は異なりポップなイメージで軽快でお洒落である。その分公的な文書には向かないかもしれないが趣味で使う分には書いていて気分が高まる。
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 紺碧はニブがEFのカクノに入れて良かった。持ち歩くメモ帳にはロルバーンを使うのでロルバーンの5mm方眼にビッシリ書くのにはこの色が良い。耐水性とか経年劣化などの性能は知らないがメモ程度の筆記には適当だと思う。逆にもう一本の万年筆には月夜の差し障りない青色を入れたままにする。
See you tomorrow!

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