ミニマムとミニマル 2
ミニマルとミニマムとよく言われますが違いが未だに分かりません。辞書で調べてもどちらも最小限の事でミニマルは相対的でミニマムは絶対量だと解説されています。しかし相対でも絶対でも量や数には抽象的な数値はないので10は10で、1は1であるので誰にとっても同じ値です。何か違いがあるとすれば意識や感情の問題でしょう。だからミニマルもミニマムもどちらも考え方としては節約だと思います。そしてその節約には当然個人差があって個人が美しいと思い快適ならば量や質も個人の自由であって他人の尺度で測ることは不可能です。個人的な哲学で自由なミニマル・シンプルライフを送ればいいと思います。
ミニマリストの語源はミニマルアートな芸術(最小限の造形手段で制作する絵画や彫刻)です。芸術ならば法律ではないので善悪の尺度はなく好き嫌いで自由に判別されます。乗る車を毎日交換して楽しむのが必要最低限の生活条件ならば、それはそれでその人にとってはミニマルだろうし、環境保護のため全く車は利用しないというのもその人にとってはミニマルであろうと思います。逆に現存するものの中から不要になったものを捨てたり整理するのはミニマルな生活ではなく、ただの断捨離です。今後それ以上不要な物が入ってくるのを止めたり、不要な物を捨てて物への執着から離れるという結果的な主義であって、生活のデッサン段階から必要で美しいと思えるものだけを残していくという生き方とは全く別次元の生き方だと思います。断捨離はただ無造作に集めすぎてしまった不用品を整理して捨てるだけの作業なので美しくも知的でもありませんし誰にでも何時だって簡単に出来ます。集める時のポリシーがないので捨てる時にも基準は量で計られ質は二の次になります。
ミニマムな生活を望む人はいないだろうしミニマムな生活で心豊かな生活が送れるとは思えません。だから程度はともかく誰でもミニマルな生活を送っているのだろうけれど、質や満足できる量には個人差はあります。経済的な要因も大きく影響するでしょう。ミニマルがアーティスティックな生き方ならば、それはそれぞれ個人の才能によると思うので他人のマネなどせずに自分らしいミニマルライフをエンジョイすればいいと思います。
See you tomorrow!